がんとたばこ

■がんとたばこの関係性 

 がん発症の最大原因ともいわれているのがたばこです。たばこには約5,300種類の化学物質、そのうち70種類ほどは発がん性物質です。たばこを吸うことで発がん性物質が身体に吸収され、ダメージを蓄積していきます。 

 

 また、がんだけではなく、慢性閉塞性肺疾患(COPD といった呼吸器の病気や脳梗塞、脳出血、心筋梗塞といった病気を発症するリスクも高まることが分かっています。 

 

 様々な病気を引き起こすことから、「たばこ病」という言葉も存在し、20歳前から喫煙すると男性は8年、女性は10年も寿命が短くなるという報告もあるぐらいですので身体にとって非常に有害な嗜好物といえるでしょう。 

 

 


加熱式たばこの影響は? 

 加熱式たばこは2016年時点で5%以下のシェアでしたが、2019年には23%(いずれもJTより)にも急拡大しています。

 

 しかし、販売から日が浅く、まだまだ研究が進んでいないことから、健康にどれほど影響があるかは明確に解明されていません。 

 

 ただし、主流煙には発がん性物質が含まれていることが明らかになっているため、健康に影響がないとは考えにくいです。

 

 健康被害が少ないといわれていても、加熱式たばこ利用者の長期的な健康推移を追うことが出来ていないため、それを断言することは出来ないでしょう。 

 

 


たばこを吸うことで罹患リスクが上昇するがん 

 喫煙によりリスクが上がるがんの代表として、肺がんを皆さんはイメージされるかもしれませんが、実は全身のあらゆる部位でのがん発症リスクや脂肪リスクが上昇することが分かっています。

 

 例えば、すでに取り上げた肺がんで死亡する確率は4.5倍、咽頭・喉頭がんは30倍、食道がんは2.2倍、肝臓がんは1.5倍、すい臓がんは1.6倍(いずれも非喫煙者と比較した場合)ると言われています。 

 

 


■受動喫煙も罹患リスク上昇 

 非喫煙者の場合でも、たばこの受動喫煙によりがんの罹患リスクが上昇すると考えられています。

 

 受動喫煙とは自身がタバコを吸っていなくても周囲の副流煙を吸い込んでしまうことで、喫煙者が吸い込む主流煙よりも多くの有害物質が含まれています。 

 

 例えば、肺がんの場合、受動喫煙した場合はそうでない場合と比較し、罹患リスクは1.2~1.3倍上昇します。 

 

 


禁煙の効果 

 がんの罹患リスクは禁煙年数が長ければ長いほど低下していき、禁煙の効果高まります。

 

 禁煙を10年続けると、喫煙を継続した場合と比較し、肺がんの罹患リスク半減します。

 

 また、がんだけでなく1年間禁煙することで心筋梗塞・狭心症などの虚血性心疾患のリスクが喫煙者の半分になるともいわれております。 

 

 


がん予防はまずたばこから 

 がん発症で最も大きな原因はたばこといっても過言ではありません。

 

 先述の通り、喫煙者はたばこを控えることでその直後から効果が出ますし、長期間続けることでがんの罹患リスクはさらに低下します。 

 

 「百害あって一利なし」といわれるたばこと縁を切ることが最大のがん予防といえるでしょう。