食道がん

■食道がんとは 

<男性が女性の5倍死亡するがん> 

 喉と胃をつなぐ食道形成される悪性腫瘍のことで、40代以降の後半以降に罹患する確率が上昇しますが、女性よりも男性の方が多く罹患する点も特徴です。

 

 男性の死亡数は女性と比較し5倍以上にも上ります。男性はがんの部分別死亡数において、第7位、男女計では9位となっており、年間1万人以上が死亡していす。 

 

 


■原因 

<喫煙と飲酒が最大要因> 

 食道がん罹患には喫煙と飲酒が大きく関わっています。

 

 これは、いずれも発がん性物質が含まれており身体に悪影響を与えるからです。

 

 また、たばこを吸わない人であっても、周囲の煙(副流煙)を吸うことでがんの罹患リスクが上昇するため注意しましょう。 

 

 特にアルコール分解の過程で発生するアセトアルデヒドを分解する酵素が欠けている方は、少量の飲酒で顔が赤くなるだけでなく、食道がんのリスクが高まることが知られています。

 

 このような方が毎日日本酒1合程度の飲酒をすると、食道がんリスクが6.8倍(赤くならない人なら1.2倍)に跳ね上がると言われております。 

 

 


■症状 

<飲食時に違和感が発生> 

 初期症状は出ないことがほとんどで、進行すると、熱いものを飲食すると滲みる、食べ物がつっかえる感じがするなどの症状が現れます。

 

 さらに進行すると、食べ物のつかえ感も悪化し、柔らかいものしかのどをとおらなくなったり、場合によっては水でさえも通りにくくなることもあります。

 

 また、がんが進行するとリンパ節やその他臓器に転移する可能性もあるため、転移先の臓器などに関係する症状(例:肺であれば呼吸が苦しくなる等)が見られることもあります 

 

 


■予防 

<禁煙・禁酒が効果的> 

 喫煙と飲酒が罹患リスクを大きく上昇させるため、これらを控えることが最重要といっても過言ではありません。

 

 人によってはお酒をいきなり控えることは難しいかもしれませんので、その場合は少しずつ嗜む量を減らしていくことから始めましょう。特に少量の飲酒で顔が赤くなる人は、飲酒量に十分注意する必要があります。 

 

 また、自覚症状が現れる頃には進行している場合が多いため、気になる症状があれば早めの受診を心掛けるほか、気になる方は人間ドックで胃カメラなどの検査を受けることを検討してもよいでしょう 

 

 


■検査・治療 

 食道がんであるかを確認するために、バリウム検査と食道内視鏡検査を実施します。

 

 ただし、バリウム検査での早期発見は難しいことから、食道内視鏡検査の方ががん細胞を見つけやすいです。

 

 食道がんが発見された場合、CT検査、MRI検査に代表される画像検査で腫瘍の状態を調べることになります。 

 

 治療法は大きく「外科手術」「化学療法」「放射線療法」の3種類に分けられますが、早期のがんであれば、内視鏡を用いてがんの切除が可能です。

 

 内視鏡治療が困難な場合、罹患者の病状や意向などを考慮し、治療法を選択していきます。 

 

 がんの切除を目指す場合外科手術が用いられますが、罹患者の体力がなかったり、がんが転移していたりする場合など外科手術が困難な場合は化学療法や放射線療法を用いて、がんの縮小を目指したり、がんの再発・転移を防いだりしていきます。

 

 また、食道がんだけではありませんが、罹患者にとって最適な治療を施すために、これらの「外科手術」「化学療法」「放射線療法」のうち、複数の治療法を組み合わせて治療を行っていくこともあります。 

 

 


■予後 

 がんの予後については5年生存率という数字で表されることが多く、食道がんにおいてはI期で約82%、II期で約50%、III期で約25%、IV期で約12%なっています。 

 

 どのがん・どの病気でも共通して言えることではありますが、早期発見・早期治療あるいはそもそも病気にかからないように予防することが大切です。

 

 まずは禁煙・禁酒や定期的な検診を受診することから始めましょう。