肺がん

■肺がんとは 

<日本において最も死亡者数が多いがん> 

 肺がんは肺に形成される悪性腫瘍のことです。

 

 年間130万人ほどが亡くなる日本において、死因ランキングの1位はがんとなっており、その中で最も死亡者数が多いのは肺がんで、年間12万人が肺がんと診断され、7万人が亡くなっています。 

 

 最新のがん統計によると、死亡者数では男性1位、女性2位、男女計では1位、罹患者数では男性4位、女性3位、男女計では3位と、肺がんは性別にかかわらず誰でも罹患する可能性がある身近な病気といえます。

 

 


■原因 

<なんといってもタバコ> 

 最大の原因にはタバコが挙げられます。喫煙者は非喫煙者と比較すると、男性4.4倍、女性2.8となり、肺がんの罹患リスクが大きく上昇してしまいます。

 

 また、非喫煙者の場合でも、受動喫煙といって、自身の意思とは関係なく副流煙を吸い込むことで肺がんの罹患リスクが1.2~1.3倍に上昇します。 

 

 それ以外では、COPD(慢性閉塞性肺疾患)と呼ばれる病気に罹患していて、肺に炎症や呼吸機能の低下がみられる場合や、アスベストやラドンといった有害化学物質を吸ってしまうこともリスク要因です。 

 

 


■症状 

<症状が出る頃にはかなり進行している可能性が高い> 

 早期の段階では自覚症状が出にくいといわれていますが、進行すると、呼吸器のがんであることから、咳や痰、胸痛、息切れ、血痰といった症状が見られます。

 

 肺に神経は通っておらず、初期症状はほとんどありませんが、症状が現れる頃には、肺がんが骨や神経、筋肉にまで達することで痛みが生じてくるのです。

 

 つまり、症状が表面化する段階は、肺がんが進行していることが多い言えます 

 

 


■予防 

<まずはタバコを止めること> 

 喫煙者の場合はタバコを止めること、非喫煙者の場合は副流煙を吸わないことが重要です。

 

 ちなみに長年喫煙している場合でも、禁煙を始めた瞬間から肺がんの罹患リスクを低下させることが出来ます。

 

 禁煙を10年継続すると、喫煙を10年続けた場合と比較し、肺がんに罹患する確率が半減するといわれていますので、まずはタバコを断ち切ることが重要です。 

 

 


■検査・治療 

<レントゲンとCTスキャンなどが代表的> 

 広く行われているのではレントゲン検査で、そのほかには体を画像内で輪切りにして状態を確認するCTスキャン検査も代表的な手法の一つです。 

 

 それらの検査で怪しい影が見つかった場合、気管支鏡を用いた生検という検査を行います。

 

 これは胃カメラや大腸カメラの肺版というイメージですが、これを利用して肺癌が疑われる部位の組織を採取し、がん細胞の有無を確認し、がん細胞が認められれば本格的な治療に移行します。 

 

 

<代表的な治療は3種類> 

 肺がんの代表的な治療法は3種類です。

 

 まずは「外科手術」を選択肢に入れ、がんが肺以外に転移していたり、腫瘍が周囲の臓器にまで侵食していたり、そもそも罹患者が手術を受ける体力が無かったりする場合には、がん細胞に放射線を当てて死滅させる放射線治療」や抗がん剤を用いた「化学療法」などで肺がんに対する治療を行っていきます。 

 

 


■予後 

 がんの予後については5年生存率という数字で表されることが多いです。

 

 肺がんにおいてはI期であれば約80%、II期で約50%、III期で約20%、IV期で5ほどになります。 

 

 どのがん・どの病気でも共通して言えることではありますが、早期発見・早期治療あるいはそもそも病気にかからないように予防することが大切です。

 

 肺がんにおいてはタバコを控えることが重要になりますが、検査の際に偶然見つかったという事例も多いため、定期的に検診を受けることから始めましょう。