悪性リンパ腫

■悪性リンパ腫とは 

<日本人で最も多い血液がん> 

 悪性リンパ腫は血液中の白血球と呼ばれるもののうち、リンパ球と呼ばれる免疫細胞が悪性化したもので、血液がんの一種です。

 

 悪性リンパ腫は大きく分けると「ホジキンリンパ腫」と「非ホジキンリンパ腫」の2つに分類され、前者は20代をはじめとした若者の間で発症する確率が高という特徴があります。

 

 一方、後者は日本におけるリンパ腫のうち90%近くを占めており、ホジキンリンパ腫「以外」の総称でもあるため、さらに細かく分類されております 

 

 悪性リンパ腫の年間罹患者数は25,000人~30,000人ほどで、年間13,000人前後が死亡しており、日本人に最も多い血液がんです。 

 

 


■原因 

<明確な原因は不明> 

 悪性リンパ腫の原因は明確に解明されていません。

 

 しかし、ウイルスへの感染や免疫力の低下や細胞内の遺伝子変異が関係している可能性が高いと考えられています 

 

 


■症状 

<初期症状はリンパ節の腫れ> 

 初期症状は首や脇、足の付け根(鼠経部)といったリンパ節が多い箇所に痛みのない腫れが現れます。

 

 病気が進行すると、腫れが全身に拡大、倦怠感、発熱、嘔吐、食欲不振、体重減少の他、盗汗とよばれる著明な寝汗が見られるようになります。

 

 悪性リンパ腫がその他臓器に広がっていくと、転移先の臓器に関連する症状が現れる場合があります。 

 

 


■予防 

<定期的な検診で早期発見を> 

 先述の通り、悪性リンパ腫の明確な原因が解明されていないため、現時点では効果的な予防法は確立されていません。

 

 ただし、血液検査の異常から見つかることも多いので定期的な血液検査が早期発見のきっかけになり得ます。

 

 また、初期症状にリンパ節の腫れが見られますので、異変に気付いた場合は早期に検診を受けるようにしましょう。 

 

 


■検査・治療 

 検査においては、最も重要なものリンパ節生検と呼ばれる検査です。

 

 これはリンパ節の一部を採取し顕微鏡で観察することで、さまざまに分類されている細かな病型のうちどのタイプにあたるのかの診断を行うものです。

 

 それ以外には全身の状態を調べる血液検査や悪性リンパ腫が骨髄まで浸潤しているかどうかを調べる骨髄検査などが実施される場合もあります。 

 

 治療においては、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫で異なりますが、両者に共通する点は治療の中心が「化学療法」と「放射線療法」の2種類であるということです。 

 

 「化学療法」では抗がん剤や特定の分子を攻撃する分子標的薬を使用することで、がん細胞の死滅を目指します。

 

 また、病変がリンパ節内に留まっている場合は化学療法と併行して、「放射線療法」も組み合わせた治療が行われることもあります。 

 

 


■予後 

 がんの予後については5年生存率という数字で表されることが多く、ホジキンリンパ腫はI期で約91%、II期で約84%、III期で約65%、IV期で45、非ホジキンリンパ腫はI期で約86%、II期で約74%、III期で約64%、IV期で54ほどになっています。