膵臓がん

■膵臓がんとは 

<肝臓と並び沈黙の臓器と呼ばれる> 

 膵臓がんは胃の裏に位置する膵臓に発生した悪性腫瘍で、早期発見が難しいことから、肝臓と並び「沈黙の臓器」と呼ばれることもあります。 

 

 最新のがん統計によると、罹患者数は男女ともに5位圏外ですが、部位別死亡数が男性4位、女性3位、男女計4位に位置していることからも、治療が難しいがんの一つといえるでしょう。 

 

 


■原因 

<慢性膵炎や糖尿病がリスク因子> 

 喫煙のほか慢性膵炎や糖尿病、膵嚢胞といった病気を持っている方がリスクが高いと言われており、特に慢性膵炎の膵癌発生率はそうでない場合の13倍とのデータもあります。その他にもストレス、肥満といった生活習慣との関連も指摘されております。 

 

 また、家系の遺伝も罹患リスクを上昇させる要因といわれており、血縁関係者の中で複数の罹患者がいる場合は50歳以下の若年期にすい臓がんに罹患する確率が上昇します。 

 

 


■症状 

<症状はかなり進行してから表面化> 

 初期は特に症状が表面化することありませんが、がんが進行すると、腹痛や背痛、お腹の張り、黄疸、食欲不振が生じるようになります。

 

 しかし、これらの症状はその他の疾患でも出現することもあり、すい臓がん特有の症状とは言い切れません。

 

 また、身体に違和感が生じる頃にはがんが進行していることも多いです。 

 

 


■予防 

<規則正しい生活と定期的な検診を> 

禁煙や過度の飲酒を控える、バランスの取れた食事、定期的な運動、体重の適正化など、生活習慣の改善を意識しましょう。

 

 また、慢性膵炎や糖尿病に罹患している場合は症状が改善するように早期治療を実施することや、家系で膵臓がんの罹患者がいる場合は定期的な検診の受診を心掛けることががんの予防に効果的です。 

 

 


■検査・治療 

 膵臓がんは早期発見が非常に難しいため、様々な検査を組み合わせて検査していきます。

 

 がんが生み出す腫瘍マーカーと呼ばれる物質を測定する血液検査や腹部超音波検査、CT検査、MRI検査に代表される画像検査で腫瘍の状態を調べることになります。

 

 それ以外には超音波を発する内視鏡を用いてすい臓を調べるEUS検査や、全身へがんの転移がないかを調べるPET検査などもあります。 

 

 治療法は主に「外科手術」「化学療法」「放射線療法」の3種類です。

 

 基本的には外科手術によりがんの切除を目指しますが、がんが発見される頃には進行していることが多いのが膵癌の特徴でもあり、必ずしも手術で対応できるわけではありません。

 

 手術可能であればすい臓や十二指腸、胆管などを切除し、手術後は化学療法(主に抗がん剤)も併せて行うこともあります。 

 

 外科手術が困難な場合は化学療法や放射線療法を用いて、がんの再発・転移を防いだり、症状を緩和したりする処置が施されます。 

 

 


■予後 

 がんの予後については5年生存率という数字で表されることが多いです。

 

 膵臓がんにおいてはI期で約45%、II期で約18%、III期で約6%、IV期で1強と、主要ながんの中で最も低い数値となっています。 

 

 どのがん・どの病気でも共通して言えることではありますが、早期発見・早期治療あるいはそもそも病気にかからないように予防することが大切です。

 

 まずは生活習慣の改善や定期的な検診を受診することから始めましょう。