標準治療

■標準治療とは 

<標準治療は現在受診出来る最善の治療法> 

 標準治療は安全性が確認され、治療効果も期待出来る、現在の医療において最善の治療法です。

 

 「標準」という言葉には「平均的である」「並み」という意味があるため、より高度で先進的な医療を受診したいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、科学的根拠に基づいて最も推奨される治療法を指します。 

 

 


■なぜ最善の治療法なのか 

 多くの患者が臨床実験に参加し、その効果や安全性などが期待出来るという結果が認められるからです。

 

 そのため、がんの罹患した場合は、最善の治療法として、はじめに標準治療を検討することが多くなるでしょう。 

 

 


■標準治療の種類 

<3大治療が一般的> 

 がんの標準治療として挙げられるのは、「外科手術」「化学(薬物)療法」「放射線療法」で、3大治療と呼ばれます。 

 

 「外科手術」(別称オペ)はがんに侵された臓器を取り除くもので、がんの種類や進行度に応じて手術方法決定されます。ただし手術にはリスクも伴い、合併症を発症する場合もありますので、手術後の経過観察も重要です。 

 

 「化学(薬物」療法」は主に抗がん剤などの薬物を用いて、がん細胞の死滅・増殖防止を目指すもので、薬物療法とも呼ばれます。

 

 がんが転移するなど手術が難しい場合に化学療法は有効な手段となりますが、貧血や吐き気、嘔吐、脱毛などといった副作用が生じる場合もあります。

 

 主にがんの完治と延命・症状緩和を目的に実施されます。近年では、従来の抗がん剤に加え、分子標的治療薬といったがん細胞の特定の分子・遺伝子の異常を狙い撃ちするものや免疫療法といった新しい治療法が出現しています。 

 

 「放射線療法」は人工的に作り出した放射線を利用して、がん細胞の死滅を目指す治療法です。

 

 放射線療法は多くは通院で受診でき、身体への負担が少ないため高齢者でも受けやすい治療ですが、吐き気・嘔吐、下痢、倦怠感、食欲不振、脱毛といった副作用のリスクもあります。 

 

 


■どの標準治療を選択するのか 

<罹患者の状況によって治療を組み合わせる場合も> 

 がん細胞が転移しておらず、臓器内に留まっている場合は手術という選択肢が挙げられますが、すでにがん細胞が転移し、進行している場合や手術を受けられる体力がない場合には化学療法や放射線療法が選択されます。

 

 つまり、罹患者の状態や意向によって、治療方法は異なってくるということです。 

 

 また、罹患者にがんの最適な治療を行うにあたって、3大治療を一つではなく組み合わせて治療を進める事例も多く見られます。

 

 例えば、手術前に薬物を使用しがん細胞を縮小させ、その後手術を行う「術前化学療法」や抗がん剤の効果を上昇させるために放射線療法を組み合わせる化学放射線療法などが挙げられます。